高校サッカー生活の想い出

55回生 石外 力

 私たちが湘南高校に入学したのが、昭和52年今思い出すと高校生活は、サッカーに明け暮れした3年間だったように思います。
 私たちは名門湘南サッカー部にありながら、主立った戦績もあげられず終いでした。しかしながら部員数だけは、湘南の入学定員の増加とともに50名に迫ろうとしていたのです。正選手の練習が優先され、全員練習の機会が少なくなる傾向にありました。そのため、全部員をA、B、C 3チームに分けるなどの練習方法を採ったのです。また、春の藤枝高校遠征には全員が参加できないほどでした。しかしそれだけに短い時間、狭い場所を利用して、中身の濃い集中した練習ができたように思います。つまり逆に言うと、私達はその集中力と精神力を看板にした試合を繰り広げていたのです。
 さて話は変わりますが、私たちにも幸運の女神は微笑みかけることがあったのです。1つは神奈川テレビという地方局に自分たちの試合が放映されたこと、もう1つはサッカーマガジンという雑誌にチームとして紹介されたことです。前者は1代上の先輩方の技術と経験に困るところが大きく、後者は湘南サッカー部を名門と呼ばれるまでにされた諸先輩方の功績に困るところが大きいと思うのですが、私たちにとって何ものにも劣らぬ青春の輝かしい記念碑となったのです。なにせ私たちの代のある者などは、近ごろ世間にも普及しつつあるビデオテープなるもので、一生、自分の手に残したほどですから・・・・。
 サッカーを通して友情を深め合った私たちの高校生活は実り多いものであり、そこでの経験はこれからの長い人生に十分役立つのではないでしょうか。
 私たちはつい去年卒業したばかりでOBとしての自覚はありませんが、一番若くして記念誌に顔を出すことができ、嬉しく思います。今後はOBとしての立場を自覚し、湘南サッカー部のために尽くしたいと思っています。      湘南サッカー部万歳!

55回 OB一同